制汗剤で簡単に多汗症を改善しよう
制汗剤は、日常的に多汗症の症状を軽減できるアイテムです。
制汗剤に含まれている成分には毛細血管を収縮させる効果があります。これにより、汗腺の汗孔を塞ぎ、エクリン汗腺、アポクリン汗腺の働きを抑制し、汗をかきにくくなるというメカニズムです。軽度~中度の多汗症の方にはある程度効果が期待できるでしょう。
また、制汗剤は身体のどの部分にも使用できるとても手軽なアイテムです。わきの下なら汗取りパッドやTシャツを着替えるなどの対策はいろいろできますが、手のひらや足の裏はなかなか対策ができないもの。そのため、手掌多汗症や足蹠(足の裏)多汗症の方にはオススメのアイテムでしょう。
また使い方も、汗が気になる部位に直接塗る、スプレーをするだけで簡単で、誰でもどこでも気軽にできるというメリットもあります。
制汗剤の効果
・爽快感がある
・嫌な臭いを抑える
・つけているという安心感から症状軽減
制汗剤とデオドラント剤は同じもの?
制汗剤というと、コンビニやスーパーで売られているデオドラント剤のことと思っている方も多いのではないでしょうか。
実は、制汗剤とデオドラント剤は全く別物なのです。制汗剤は前述のように、塗るまたは噴霧することで血管の収縮をさせ、汗の原因となるエクリン汗腺とアポクリン汗腺の動きを抑制するというものです。要するに汗が出るのを少なくしてくれるアイテムです。
一方デオドラント剤は、基本的に汗を抑える働きがあるのではなく、汗によって発生してしまう臭いを軽減する、というアイテムです。
もちろんデオドラント剤によっては清涼感のあるタイプもあり、それにより体温を低くし汗をかきにくくなるケースはありますが、精神性発汗の場合にはあまり効果は期待できません。
最近では制汗剤の成分が配合されたデオドラント剤も多数販売されていますので、そういった商品を使うようにするといいでしょう。
ただ、デオドラント剤には殺菌作用のあるタイプも多く出ています。
もちろん、菌が繁殖すると悪臭を放つようになりますから、多汗症の人には必要です。ですが本来肌には肌のバリア機能、殺菌効果があります。
制汗剤を使う上での注意点
頻繁に使ってしまうと肌のバリア機能が低下してしまい、逆に悪臭が出ることも。また、成分によっては使いすぎると肌が荒れてしまうものあります。
一部分ではなく身体全体に汗をかくという人もいます。汗は本来の目的は体温調節をおこなうことです。制汗剤を身体全体に使用してしまうと体温調節が上手くいかなくなってしまう危険性があります。
多汗症はメンタルな部分も症状を悪化させてしまいます。そして頻繁に使うことも肌にはよくありませんので、ここぞという時まで使わない、というのも効果的な使い方です。「これを使えば汗はかかない」と思う安心感から症状が軽減することもあります。